定期保険と現金価値型では保障期間と契約内価値の扱いが異なるため、保険料だけでは比較できません。

1. 定期保険は定めた期間を保障

定期保険は契約期間中に死亡した場合に保険金を支払う仕組みです。level termは期間中の保険金が一定で、decreasing termは減少する場合があります。期間は商品ごとに異なるため、更新権、更新後保険料、保障終了時点を約款で確認します。

保障の目的も比較項目です。Triple-Iは扶養家族の所得補填、葬儀などの最終費用、相続財産の確保を生命保険の用途として挙げています。見積もりを比べる前に必要な目的と期間を書き出し、商品名より保険金と保障期間を確認します。これらの資料だけで個人に適切な保険金額は決められません。

2. 現金価値型は契約の仕組みを確認

NAICとTriple-Iが説明する現金価値型には伝統的終身、ユニバーサル、変額など異なる種類があります。保険料の選択や投資の仮定が影響するものもあり、「永久」という名称だけでは保険料や現金価値の推移は分かりません。死亡保険金、払込期間、保証額と非保証の試算を分けて読みます。

現金価値型の内部構造も異なります。伝統的終身保険は定められた保険料・保険金を基本とし、ユニバーサル型は口座価値と費用に応じて払込額を調整できる場合があり、変額型は投資選択と実績が価値に影響します。「終身」という共通表現だけで払込やリスクの仕組みを同じものとみなさないでください。

3. 同じ条件で見積もりを比較

同じ被保険者条件と死亡保険金で見積もりをそろえ、保険料、保障期間、更新条件を比較します。定期保険は更新できる年齢の上限と更新後の保険料表を確認してください。NAICによれば、健康状態が変わっても更新権を維持できる契約がありますが、期間・年齢制限・保険料は約款によって異なります。現金価値型では年ごとの解約返戻金表と貸付条件も確認します。

現金価値型では死亡保険金と現金価値がどのように支払われるかを区別します。Triple-Iは伝統的な終身保険の現金価値を、死亡保険金に自動加算される額ではなく契約上の代替給付として説明します。見積書では死亡保険金と解約時の返戻金を別々に読みます。

現金価値の推移も商品ごとに異なります。NAICは初期の返戻額が低く後年に増える設計と、比較的均等に積み上がる設計を挙げ、年ごとの価値と給付の表示を確認するよう勧めています。必要な時期と解約時点の数値を比較してください。

4. 専門家の視点:特約は主契約と分けて比較

保険料払込免除特約には、対象となる病気・障害や待機期間が定められる場合があります。介護特約では、使える死亡保険金の上限や対象費用が限られることがあります。リビング・ニーズ特約は、対象となる病気、請求条件、受取額、死亡後に受取人へ残る金額を確認します。NAICはこれらの条件を各特約で確認するよう案内しています。定期保険と現金価値型の見積もりを比べる際は、特約名をそろえるだけでなく、発動条件と支払方法を並べて確認してください。

5. 保険金と返戻金を別の列で記録する

「同じ被保険者条件・見積日/保障期間・死亡保険金/保証保険料・更新表/対象年の保証解約返戻金/非保証の試算/貸付・解約費用/特約条件・追加保険料」を並べます。不明な金額はゼロでなく確認待ちとします。架空の「A:20年定期、死亡保険金100,000/B:終身、死亡保険金100,000、5年目保証返戻金2,000、非保証試算3,000」は実際の見積もりや利回りではありません。Bの3,000を保証値にしたり、死亡給付を自動で103,000と足したりせず、支払設計を約款で確認します。

米国NAIC・Triple-I資料を他国の税制・保障規則として適用しません。NAICは契約の見直しで新契約を受け取る前に既存契約を解約しないよう案内します。切替えが必要という結論ではなく、保障の空白、新条件、解約費用を先に確かめる理由です。