ランド・アート:リチャード・ロング《A Line Made by Walking》
野外の痕跡と写真作品を区別し、二つの美術館が所蔵する写真記録の違いを比べます。
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リチャード・ロング《A Line Made by Walking》(1967)は、野外で作られた痕跡と、それを記録した写真を分けて読む必要があります。スコットランド国立美術館は、Tateとの共同所蔵品をゼラチン・シルバー・プリント写真、紙に鉛筆で加筆して板に貼った作品と記録し、82.5 × 112.5cmとしています。美術館が所蔵するのは草の跡そのものではなく写真です。
短い歩行が線になるまで
同館の説明によれば、ロングは野原を往復して草を踏み倒しました。その線は特定の角度からだけ見え、短い旅と制作に使ったエネルギーを記録します。野外の痕跡は一時的で、永続させる意図はありませんでした。場所に生じた変化と、別の場所で見る写真は異なる鑑賞対象です。
もう一つの所蔵記録を見ると、その違いが明確になります。コートールドも同じ題名・年の写真を所蔵していますが、同館の記録は黒白のゼラチン・シルバー・プリントを板に貼り、赤いクレヨンと鉛筆で題名を記した37.5 × 32cmの作品とします。NGS/Tateの記録とは素材表記と寸法が異なります。二つの記録を別々の所蔵写真として扱い、一つの物体の情報にまとめないでください。
場所・痕跡・記録を読む
- 1. 行為を読む: 往復歩行で草を踏み倒した説明と、特定の角度だけで線が見えた条件を押さえます。
- 2. 媒体を分ける: 野外の痕跡と写真記録を区別します。カタログ上のNGS/Tate所蔵品は写真です。
- 3. 記録を比べる: NGS/Tateの82.5 × 112.5cmとコートールドの37.5 × 32cmを別々に記録します。
- 4. 問いを立てる: 一時的な野外行為が写真で伝えられるとき、何が残り、現地でしか経験できないものは何かを考えます。