MoMAはアンドレ・ドラン《Bridge over the Riou》(1906)を、82.6 × 101.6cmの油彩画と記録しています。以下では作品記録とフォーヴィスム解説に基づき、場所が認識可能なまま、空間と色彩が自然主義的な描写から離れる仕組みを考えます。

圧縮された風景と識別できる場所

MoMAの解説によれば、手前の岸から川床を越え、向こうの高台へ至る空間は圧縮され平坦化されています。それでも場面は識別でき、橋、谷の小屋、蜂の巣形の覆い井戸、川向こうの家々が挙げられています。完全な抽象というより、認識できる場所を非自然主義的な色彩と構成で組み直した風景です。

実物または許諾された画像を見るときは、まず場所の手がかりを探し、その間の奥行きがどう圧縮されるかをたどります。この手順では、MoMAの解説が挙げる場所の手がかりと圧縮された空間の関係をたどります。

1905年の分離した筆触から1906年の大きな色面へ

MoMAによると、ドランらフォーヴは1905年に強烈な色彩で注目を集める一方、印象派から瞬間をとらえる関心を一部引き継いでいました。しかし本作では前年の分離した色の筆触が、より大きな色面へ吸収されています。一部は青やラベンダー色の輪郭で縁どられ、木の幹にはインディアンレッドやピンクが使われます。同館は強い色を南仏の光と関連づけながら、自然よりも美術に属すると解釈します。

MoMAのフォーヴィスム解説は、現実の再現性より鮮やかな色と大胆な筆触を重視すると説明します。初期フォーヴのマティスの肖像と比べる場合も、「色が強い」という印象だけでなく、1905年の分離した筆触から本作の大きな色面への変化を追います。色が自然を写すのか、絵画を構成するのか問いかけられます。

鑑賞の順序

  • 1. 作品記録: 1906年、油彩、82.6 × 101.6cmを確認します。
  • 2. 場所の手がかり: 橋・谷の小屋・覆い井戸・対岸の家を探します。
  • 3. 空間を読む: 識別できる場所が平坦な画面にどう置かれるか考えます。
  • 4. 表現を比較: 1905年の分離した筆触から、本作の大きな色面へ何が変化したか問います。

参考資料