スコットランド国立美術館の作品記録は、ナウム・ガボ《Spiral Theme》(1941)を、パースペックス台に載せたセルロイド製の小彫刻としています。設置時の寸法は6.8 × 16.8 × 11.3cmです。以下は作品記録と同館の解説に基づく読み方です。

塊を彫るのではなく、要素を組み立てる

同館によれば、この作品は大型彫刻二点に先行する小さな模型四点の一つです。ガボは一つの塊を彫ったり塑造したりせず、独立した要素を組み合わせました。美術館は透明素材によって空間そのものを彫刻できたと説明します。素材が固体の形をつくるだけでなく、要素の間に残る空間も構成に加わるという見方です。

実物または許諾された画像を見るときは、まず記録された素材を確認し、物質の部分と要素の間の空所を分けて観察します。「空間を彫刻する」という解説が、記録された組み立て方とどう関係するかを考えられます。

構成主義の社会的目的と個別作品を区別する

National Galleriesの解説は、1917年以降の芸術家の社会的役割をめぐる動きを示し、工業素材と芸術の社会的機能を重視したTatlinや生産主義者と、1920年に離れて抽象的な分派を結成したGaboとPevsnerを区別します。二人の宣言は空間と時間を重視しました。したがって本作に結びつける根拠は、一般的な社会的効用ではなく、ガボの空間を中心とする彫刻論と、独立要素を組み立てたという作品解説です。構成主義内部の立場を一つの制作意図にまとめないようにします。

三段階で見る

  • 1. 記録を確認: 同じ題名の別所蔵品と、年・素材・設置寸法を混同しません。
  • 2. 制作法を問う: 組み立てた要素と透明素材の役割を分けます。
  • 3. 空間を見る: 要素の間の空所が、それらをどう結び、隔てるか考えます。

MoMAにも《Spiral Theme》という題名のガボ作品がありますが、素材と寸法の記載は異なります。二つの記録を一つの作品情報にまとめず、所蔵館ごとの個体記録を照合しましょう。

参考資料