日中の最高点ではなく、就寝高度で日程を確認する

高度順応の速さには個人差があり、どの旅程も高山病を完全に防ぐものではありません。CDC Yellow BookとWilderness Medical Societyは、日中に到達した最高点より就寝高度の変化が重要だと説明しています。CDCは、1,200m未満の低地から一日で2,750m以上の就寝高度に直接上がる行程を避け、3,000mを超えた後は就寝高度を一日500m以下で上げ、1,000m上昇ごとに順応日を設ける基準を示しています。これは計画を見直す目安で、全員の安全を保証する数値ではありません。CDC Yellow Book · Wilderness Medical Society 2024年指針

症状が出たら、それ以上登らない

最近高度を上げた後に、頭痛と吐き気、疲労、食欲低下、めまいなどが重なった場合は高山病の可能性を考えます。ただし、脱水、感染、薬など別の原因もあり得ます。軽い症状なら登高を止めて状態を見ます。休んでも改善しない場合は現地の医療支援を求めてください。同じ高度に留まり、治療を受けても症状が悪化する場合は、必ず下降する必要があります。救助・医療支援を依頼し、支援を待つ間もそれ以上登らないでください。CDCは下降で急性高山病が改善し得ると説明していますが、必要な下降幅を一つの数字で保証するものではありません。

意識・歩行・呼吸の変化は緊急サイン

混乱や意識低下、まっすぐ歩けない運動失調は高所脳浮腫の兆候となる場合があります。安静時の息苦しさや咳の悪化は、高所肺水腫など重い状態の可能性があります。直ちに登高をやめ、救助・医療支援と下降を依頼してください。酸素があれば、医療者や現地救助担当者の案内に従って使用します。携帯用の小さな酸素缶は継続治療の代わりにはなりません。CDCの治療案内

薬と水分は個別の指示に従う

アセタゾラミドは、旅程によって医療者が予防や順応補助として検討する薬ですが、急な登高を正当化する代替策ではありません。スルホンアミド系薬剤で重いアレルギー反応があった、またはスティーブンス・ジョンソン症候群の既往がある場合は、処方前に医療者へ伝えてください。この説明だけで服用を決めないでください。喉の渇きや脱水が高山病を引き起こすとも断定できません。行程、過去の高山病、病気や服薬を踏まえ、出発前に渡航医学・山岳医学の専門家へ相談しましょう。

参考資料