ゲームベース学習:遊びの仕組みを学習目標につなぐ
ボードゲーム、ロールプレイ、カード、デジタルゲームは、選択とフィードバックが学習内容の練習になるよう設計します。
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ゲームの形式より学習目標を先に決める
ゲームベース学習は、ルールや選択、その結果を学習活動に組み込む方法です。ボードゲーム、ロールプレイ、カード、デジタルシミュレーションなどが使え、画面や得点表は必須ではありません。問題に点数だけ加える方法とも異なります。遊びの選択とフィードバックが目標内容の練習につながるかを確かめます(Plassらのレビュー)。
仮想授業例:地域資源の配分
公民の授業を想定し、各チームに予算トークンを渡して、交通・公園・防災へ配分させます。イベントカードで結果を示しますが、現実の政策予測ではなく単純化したモデルだと説明します。各ラウンド後に選択理由と見落とした利害関係者を記録し、教師がモデルと実資料の違いを検討します。ボードや紙のカードだけでも実施できます。
勝敗や参加時間だけで評価せず、プレイ前後に同じ概念問題への回答と理由を比べます。ルールが概念を隠したり、運・読解速度・端末の有無が結果を左右したりすれば、学習よりゲームへの習熟を測るおそれがあります。参加しやすい代替手段と短い振り返りも用意します。
根拠と限界
Woutersらは39研究から得られた学習結果のペア比較77件を分析し、効果量d=.29を報告しました。動機づけ分析はペア比較31件で、d=.26でしたが統計的に有意ではありません。他の指導法との併用、複数回の学習、グループでのプレイでは学習効果が大きくなりました(原メタ分析)。あらゆる授業ゲームの成功を保証する結果ではなく、デジタルゲームの推定値をボードゲームやロールプレイにそのまま当てはめることもできません。
出典
- Woutersほか, “A Meta-Analysis of the Cognitive and Motivational Effects of Serious Games” (2013) — 教育用コンピューターゲームの学習・動機メタ分析
- Plass, Homer & Kinzer, “Foundations of Game-Based Learning” (2015) — 学習目標と認知・感情・社会的な設計要素のレビュー