二重符号化理論:言葉と図を結び付ける教材設計
二重符号化理論は言語表象と非言語的な心的イメージを扱います。視覚・聴覚の学習タイプ分けや字幕削除を勧める理論ではありません。
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二重符号化理論が扱うもの
Paivioの二重符号化理論は、記憶における言語表象と非言語的な心的イメージを区別し、両者が結び付く仕組みを説明します。話し言葉も書き言葉も言語情報です。図は形や空間関係を示せますが、「非言語」を画面に見えるもの全般と同じ意味にはできません。Paivioの理論書とClark・Paivioの教育研究レビューが表象とその結び付きを説明しています。
この理論から、学習者を固定的な「視覚型」「聴覚型」に分類することはできません。図を使うなら、簡潔な言葉と同じ概念を説明する機能的な図にします。画像を置くだけで理解が高まるわけではありません。
仮想授業例と確認方法
心臓を通る血流を教える例を考えます。四つの部屋と流れを示す矢印を描き、「右心室→肺動脈」のような短い用語を矢印のそばに置きます。説明音声を加える場合は、矢印をたどって関係を言葉にし、字幕や文章も用意します。W3Cのメディアアクセシビリティ指針は、聴覚障害のある人が音声や意味のある音にアクセスできるよう字幕を案内しています。必要な字幕を重複とみなして削るべきではありません。
図を隠して流れを言葉で説明してもらい、次に別の心臓図で同じ経路を示してもらいます。前者で用語の想起、後者で新しい配置への適用を確認できます。これは授業で使える確認方法で、理論だけで結果を保証するものではありません。抽象的な概念に不正確な図を当てたり、ラベルを詰め込んだりすると、関係が読みにくくなります。
出典
- Paivio, *Mental Representations: A Dual Coding Approach* (1990) — 言語過程と非言語的イメージの理論
- Clark・Paivio, “Dual Coding Theory and Education” (1991) — 教育・記憶研究のレビュー
- W3C WAI, “Making Audio and Video Media Accessible” — 字幕・文字起こしなどのアクセシビリティ指針